会長挨拶
9 月は基本的教育と識字率の向上月間です。
識字率向上は、国際ロータリーの重点事項です。
基本的教育と識字率は、貧困問題や保険上の課題に取り組むためには必要であり、地域社会の発展を導き、争いのない世界を実現するには、欠かすことのできない要素となっています。ロータリーでは、「基本的教育と識字率向上」の重点分野に該当する数多くのプロジェクトが実施されています。
発展途上国では、人工増加、資金不足、戦争や内戦・民族間紛争、宗教等の慣習に基づく性差別等があいまって、識字率の向上は容易ではなく、現在でも15 歳以上の人口のうち7 億7500万人(全世界の成人の17%)を超える人々が字を読むことができないでいると言われています。今や成人と子供の非識字は、地球規模の問題となっています。
日本では、読み書きができるということは当たり前のことのように思われています。しかし、地球上には読み書きができない人がたくさんいるのです。読み書きができなければ、よい仕事を見つけることができず、貧しい暮らしを余儀なくされますが、そればかりではありません。例えば、薬の飲み方が書いてあっても読むことができないので、どのように飲んだらいいのかわからないのです。ロータリーでは、全世界のすべての人たちが、読み書きができるよう、識字率が向上するように、さまざまな活動をしています。発展途上国のへき地の村に学校を建てたり、教科書や鉛筆、ノートなどを送ったりしています。文字が読めないのは、子どもたちばかりではありません。成人、特に女性に、文字を理解できない人がたくさんいます。おかあさんが読み書きできるようになると、その子どもたちに教えることもできるし、家計を支えるための仕事に就くこともできるようになります。ロータリーでは、成人女性に対する教育も支援しています。
ロータリークラブは、地域および世界の識字率を高めるよう、識字率向上の必要性に取り組むプロジェクトに着手するよう全クラブに奨励されています。
日本では、他人ごとのようですが、11月20 日に行われるクラブフォーラムでは、「識字率向上」という視点も加えて、奉仕事業の見直しをしていけたらと思います。