ゲスト卓話

河合 大吾
1996年にブラジルに交換留学する留学生として派遣されました河合大吾と申します。
当時、地元の小さな世界しか知らなかった私が、ブラジルで過ごした1年間で私の全てを変えた出来事だったと思います。まさにロータリーの交換留学生プログラムが私の人生の転
機となりました。
現在何をしているかと言いますと、映画、映像の会社を経営しておりまして、映画やドラマ、CM のプロデュースをしております。国内だけでなく海外のプロダクションと協力しながら政策をしています。
そして、もともと音楽を専門にしておりオーケストラのセッションコンダクターと言い作曲やオーケストレーションの仕事もしています。今は音楽だけでなく、視覚的な表現のストーリーテリングの力に惹かれ、映像が持つ世界に足を踏み入れています。撮影スタジオも運営しております。
なぜこんなに多角的にしているかというと、28年前のブラジル留学が始まりでした。
私が住んでいたのはサンパウロのバタタイスと言う内陸に位置する人口6万人の小さな町です。浜松市と同規模の街になります。
食文化も違いブラジルのブュッフェは日本と違い皿に乗せた重さで料金が変わります。食べ盛りの自分はよくおかわりをして食べすぎていました。自分だけどんどん食べてホストファミリーから注意をされましたが、この時に周囲に意識しないで行動していたと気づかせて頂きました。
学校では先生が何を言っているか全く分かりませんでした。親善大使を仰せつかっていたので言語がわからず焦りましたが3ヶ月も経つと何となく単語が分かり始めました。間違ってもいいのでドンドン話をしました。
友達とブラジルも沢山旅行しました。その旅行の際にイグアスの滝に行きました。
その下流にはハンモックなどでゆっくり休めるところがあるのですが、目の前に2歳位の子供を連れた16~17歳位の親子がいました。彼女は持っていたコップにメグロ川の水をすくって子供に飲ませていました。
それを目撃した時は最初は汚いなと思ってしまいましたが、後から偏見や価値観の違いに気が付くきっかけになりました。
相手の文化などを尊重し考えを受け共に生きる姿勢こそが大切だと思います。当たり前がどれほどすごい事なのはとても実感しました。
新しい価値観に触れ異なる考えを知ることで私たちはより広い世界を知ることが出来ます。