会長挨拶

会長挨拶

 東日本大震災から11 年になります。

 原発事故の影響でふるさとを離れ、今なお多くの人が、避難生活を余儀なくされています。復興庁によりますと、福島県から県外に避難している人は、2021年の時点で、2万8505人です。ピーク時には6万2000人あまりとされていますから、10年たっても45%以上の人が避難先での暮らしを続けている状況です。

 また新型コロナウイルスの感染拡大とウクライナのロシアによる戦争で、この 1 年、世界も日本も変化しました、経済的に生活困窮に至る人々が増加しています。原発事故の避難者もさらなる痛手を受けていることが想像できます。

 また現在、政府は原発再稼働や、新たな原発を検討しています。

 それに対し、日経新聞社での世論調査も再稼働や新設に 53%が評価 38%が評価せずと回答しています。

 6月電力不足ひっ迫という報道がされ、そのあと再稼働発言でした。再稼働論議の中での避難計画は自治体任せで避難計画は規制の対象外としています。

 何よりも住民の安全や避難、そして、その後どう生活を保つかといった対策が最も重要で最優先されなければなりません。

 11年過ぎ、一人一人の家族の状況や住まい方も変わってきています、抱える困り事も多様化しています、国や自治体は、避難者一人一人の個別事情を十分すいあげて、生活の再建につなげられるよう息長く支援することが必要です、避難者が互いに悩みを相談しあえるような活動も、10年たったから閉鎖するという対応ではなく、存続できるよう支援することが欠かせないと思います。

 「事故さえなければ、家族で楽しく暮らせたのに」といった話も耳にします。11 年たっても元の生活を取り戻せずにいる人たちのことを忘れてはならないと思います、同じような事故を繰り返さないことが、今も避難生活を続ける人たちの思いに応えることになるのだと思います。

 私ども甲府シティRCも微力ながら、ご支援してまいります。

 簡単でございますが、挨拶とさせていただきます。