イアン・ライズリー会長のテーマ

イアン・ライズリー会長のテーマ

(1)「変化をもたらす」の意味と背景
 本年度のRI会長イアン・ライズリー氏については、いろいろな機関誌でご覧になっているかと思いますが、再度申し上げると、オーストラリアのメルボルンの郊外にあるサンドリンガムRCのメンバーで、公認会計士として成功している方です。奥さんともに体が大きくまた大変陽気な方です。この方のテーマが、「ロータリー:変化をもたらす」というもので、これについて改めてご説明いたします。変化をもたらす主体はロータリーです。そして、変化をもたらす対象は、2つあります。

1つは外に向けて。112 年の歴史を持つロータリーはこの間様々な活動を世界中で行ってきて、世界をよりよくするために変化をもたらしてきました。これからも同じように外に向けて我々は活動を展開していくわけですが、特にサンディエゴで言われたのが、行動の大切さです。Rotary In Action という標語をたくさんいただきました。とにかく行動して結果を出していこう、ということです。中でも、END POLIO については、ロータリーとしても大変な成功事例だとしていて、まもなく撲滅が実現し、次の大きな事業に取りかかるタイミングであるが、次の事業も END POLIO のように、世界的な規模で、他の世界的な機関と協力し合いながらロータリーの良さや強みを発揮する事業を見つけていきたいと言っていました。とにかく、外に向けてよりよい変化をもたらしていきましょう、ということです。

次に、内に向けての変化です。近年の規定審議会での議論を踏まえて、ロータリークラブの運営方法に柔軟性を持たせ、運営をやりやすくしていこうという動きがあります。これについては、イアン・ライズリー会長から、世界の環境変化への対応が必要である、というお話がありました。世界の環境変化は3つありまして、1.IT 化 2.グローバル化 3.少子高齢化 です。1.IT 化は、我々は今や否応なくこの流れに飲み込まれている訳ですが、まずは RI の用意したロータリークラブ・セントラルという情報ツールをクラブで存分に使いこなすこと、更に個人個人でマイロータリーのパスワードを登録して、ロータリー情報を自らやりとりすること、が求められています。この流れは後戻りしませんから、なんとか食らいついて変化に対応していく必要があります。2つめのグローバル化は経済の世界で常に言われることですが、ロータリーが200カ国に広がり、123万人の国や言語や生活習慣の違う人々が今やロータリアンとして世界で活動する時代ですから、組織の運営方法についてもこの面からも柔軟性が求められています。昨年の規定審議会で世界の国々の特に発展途上国から、強い要請があったようです。つまり、毎週毎週決まった時間に全員が顔を揃え会合を持つことが、発展途上の国のロータリークラブでは難しいので、もっと柔軟な規定にして、運営方法に幅を持たしてほしい、という要求が通りました。因みに来年の RI 会長はアフリカのウガンダの人ですが、先進国ロータリーの意向が100%まかり通る時代では無くなってきた、ということです。

3つめは、先進国における少子高齢化です。これまで長い間ロータリー活動を牽引してきた先進国では、程度の差はありますが、少子高齢化が進んでいます。なかなか会員の数が増えない、増えないどころか減っていく傾向にあります。RI は必死で会員維持増強を訴える背景に、この少子高齢化があります。会員の減少は、直接組織の活力低下になっていきます。

 RI はここ15年間会員の増強のために試験的にいろいろな試みをしてきました。その結果、組織運営に柔軟性を持たせ、会費の減額や例会の頻度を減らす等が一定の効果を示した、ということで、RI 理事会としても、クラブ運営に柔軟性をもたせることを後押しした、ということです。

 イアン・ライズリー会長のいう内に向けた変化は、これら時代の変化にうまく対応するために、組織づくりや運営方法に変化をもたらすことも必要だ、という示唆であると思っています。